傍観者効果とその対策 ITの開発現場での例も挙げて紹介!

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はじめに

ITの開発現場で活用できる心理学の知見の紹介です。
今回紹介するのは、集団心理の一つである「傍観者効果」です。

この知見からは、リーダーに求められる立ち振る舞いの一つを学ぶことができます。

集団心理による生産性の低下

組織の人数が増えれば増えるほど、生産性を下げる集団心理が働きます。

集団心理のわかりやすい例が、「社会的手抜き」と呼ばれるものです。
これは、一人一人が本気で作業に取り組んでいるかがわかりにくくなることで、手抜きをして楽をしようとする動機が生まれる、というものです。
例えば、綱引きでは、人数が増えれば増えるほど一人一人の力量が低下することが知られています。これは、人数が多ければ、「自分一人が楽をしてもバレないだろう」と個々人が考えるようになってしまうことで起こる事象です。

傍観者効果とその対策

集団心理の一つとして、「傍観者効果」と呼ばれるものがあります。
これは、ある作業の必要性が発生し、それを傍観する多くの人がいる場合に、「誰かが作業をしてくれるだろう」と皆が考え、皆が同じように傍観してしまい、誰もその作業をしなくなってしまうという事象です。

傍観者効果が悪い方向に働いたとされる有名な例として、「キティ・ジェノヴィーズ事件」が挙げられます。
この事件は、深夜の住宅街で、帰宅途中の女性が暴漢に襲われた、というものです。この事件が着目された理由は、目撃者が38名もいたにも関わらず、通報者や救助者が誰もおらず、その女性は暴漢に襲われ続けていた、という所にあります。
これは、傍観者効果により当事者意識が薄まったために起こったものだ、とされています。

傍観者効果は、ITの開発現場でも起こり得る事象です。

例えば

  • あるタスクが発生しても誰も手を付けようとしない
  • メンバー全員にある質問をしても誰も回答してくれない

といった事象は、傍観者効果と言える事象です。

傍観者効果が発生しないようにするためには、一人一人の役割を明確にして、その役割を遂行したかどうかを確認するのが有効です。
先の例で言うと、以下のように立ち振る舞うことが有効です。

  • タスクを細分化し、期限を設けた上で一人一人に細分化したタスクを割り振る
  • 一人を指名して質問する(わからない・時間がないなら、その旨を回答してもらう)

後書き

今回は、リーダーに興味がある方にとって有益な心理学の知見を紹介しました。
ただし、IT業界でリーダーとして働く上では、立ち振る舞いももちろん重要ですが、そもそもプログラミングの知見があるか、ということも重要になります。

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