クラス図とjavaソースの対応一覧

クラス図とはUMLの一種で、以下のような形でクラスの定義と各クラスの関係を表す設計図のことです。

今回は、クラス図で使われる記法とjavaソースの対応について、一覧にしてみました。
参考になれば幸いです。

【クラス定義】

【各クラスの関係】


いかがでしたでしょうか?

クラス図を書かなくともjavaのプログラムは作れてしまうので、情報を伝達したり整理したりするためにクラス図を書かなければならないとなった時に書き方を忘れてしまうことは意外とあると思います。
javaのプログラムに慣れた方であれば、日本語で説明されるよりもソースで説明された方がわかりやすいと思ったので、このような記事を書いてみました。

java:関数を引数として渡す

C#では、こちらの記事のようにdelegateの仕組みを利用して関数を変数として扱うことができます。
例えば、引数と引き渡してコールバック処理を実現することができます。

javaでも、8以降であれば関数型インターフェースを利用して関数を変数として扱うことができます。
以下、サンプルコードです。

【サンプルコード】

・FunctionMain.java

【実行結果】


上記のようにFunction型を用いるのが基本的な形なのですが、いくつか発展的な記法が存在します。

例えば、引数と戻り値が同じ型である場合は、UnaryOperator型を使用することでジェネリクスの表記を省略することができます。
(他にも、戻り値がvoidの場合に適用できるConsumer型、戻り値がboolean型の場合に適用できるPredicate型等が存在します)

また、引き渡す関数をラムダ式で表記することで、関数の定義を省略することができます。

【サンプルコード】

・FunctionMain.java

【実行結果】


いかがでしたでしょうか。

最近ではJava8以降の文法が使われる機会が多く、今回紹介したような関数型インターフェースも使われることが少なくありません。
従来のJavaと比べると書き方が独特に感じるかもしれませんが、慣れておくと実際の案件で困ることが少なくなると思います。

無名クラスとは

javaやC#では、インスタンス変数をnewする際に、後ろに中かっこを記述し定義を行うことができます。
ここで定義されるものは「無名クラス(匿名クラス)」と呼ばれ、クラス名を新たに定義することなく、インスタンス変数のクラス・インターフェースを継承・実装したクラスを定義することができます。
(ちなみに、「ラムダ式」と呼ばれる文法は「無名クラス」を応用したものになります)

以下、javaの例です。

【サンプルコード】

・AnonymousClass.java

・AnonymousInterface.java

・AnonymousMain.java

【実行結果】


いかがでしたでしょうか。

無名クラスは、使い捨てのクラスを作りたい時に便利です。
また、前述のラムダ式等を理解する上でも、無名クラスを理解する必要があります。

javaの入門書には出てくることが少ない文法だと思いますが、javaに慣れたらこの文法も早い内に理解することをお勧めします。

java:標準入出力の入力元・出力先を変更する

javaには
・System.setIn
・System.setOut
・System.setErr
の3つのメソッドが用意されており、これらのメソッドにより標準入出力の入力元・出力先を変更することができます。
これらのメソッドを利用することで、標準入力や標準出力を使用している処理の立ち振る舞いを外から変えることができます。

以下は、標準入力をハードコーディングで与え、標準出力・標準エラー出力を文字列として受け取りファイルに出力する例です。

【サンプルコード】

・SystemInOut.java

・SystemInOutMain.java

【処理結果】

コンソールは入出力無し

・C:\tmp\test1.txt

・C:\tmp\test2.txt


いかがでしたでしょうか。

簡易なシステムやレガシーなシステムだと、標準入出力を入出力とするプログラムが少なくないと思います。
そのようなプログラムに対して、外側から立ち振る舞いを変えられるのは便利です。
例えば、JUnitでテストする時に便利だと思いますし、リファクタリングを行う一つの手段にもなり得ると思います。

役に立ちそうな技があれば今後も紹介していきたいと思います!

フローチャートを書く意義と書き方

フローチャートは、処理の流れを図に起こして整理するために使う技法です。
フローチャートを起こすことで、他の人に処理の流れを伝えやすくなるので、設計書では良く用いられます。
また、自分自身も処理の流れを理解しやすくなるので、複雑なプログラムを組む前に作ることも多いです。

特にプログラミングに慣れていない内は処理の流れを考えるのにも一苦労だと思いますので、プログラミングする前にフローチャートを書く癖を身に付けることをお勧めします。

以下、フローチャートの書き方や例を提示していきます。

1.フローチャートの例

フローチャートは、記号を線で結ぶことで作成します。
記号の中には具体的な内容を記述します。

フローチャートには詳細なものと概要を把握するものに大別できます。
詳細なフローチャートは、プログラムの1行1行を記号に落としていくようなイメージであり、すぐにプログラムに落とし込むことが難しい初学者にお勧めできるフローチャートです。
一方、概要のフローチャートは、処理の流れを俯瞰するためのものであり、実際のプログラミングでは1つ1つの記号の中で複数の処理(順次処理、分岐処理、繰り返し処理等)を記述します。設計書に用いられることが多いのはこちらのフローチャートです。

2.フローチャートの記号の意味

フローチャートで使われる記号の意味は以下の通りです。
これ以外の記号が使われることもありますが、これ以外の記号は現場や人によって微妙に書き方が異なることも少なくないので、実際のフローチャートを読んで都度記号の意味を考えた方が良いでしょう。

3.繰り返しや定義済み処理を含むフローチャートの例

前述の例では使用していない記号があったので、以下で補足します。


いかがでしたでしょうか。

慣れない内はプログラムのロジックを考えるのに一苦労します。
いきなりプログラムを書き始めるのが難しい場合は、フローチャートを書く所から始めると良いと思います。

ちなみに、私も、難しい処理を実装する場合は自分のためにフローチャートを書きます。
つい最近も、再帰処理を含む複雑なロジックを4ページ程のフローチャートで整理していました。
慣れていてもフローチャートを書く時は書くので、慣れない内は尚更書いた方が良いのではないか、と思っています。