プログラムで小数点以下の計算誤差を防ぐ方法

プログラミング

プログラムで小数点以下の計算を行う際、誤差が生じることがあります。
金額計算を行う時はこの誤差が即障害に繋がるので、誤差が生じないように実装する必要があります。

今回の記事では、誤差が生じる原因とその対処法を2つ挙げていきたいと思います。

1.浮動小数点型の丸め誤差

丸め誤差とは、小数点以下の数を2進数で表現できない(近似値を使わざるを得ない)ことにより発生する誤差です。
浮動小数点型(javaで言うとfloat型やdouble型)の変数を使用する際に、この問題が発生することがあります。
浮動小数点型を使用すると、例えば「0.3」が「0.29999999…」になったりするので、小数点以下の誤差が許されない場合には浮動小数点型を使用するべきではありません。

最も簡単な対処法は、整数型(javaで言うとint型等)で計算できるように、ファイルやテーブルの数値項目の単位を変えるという対処法です。
例えば、「金額項目は0.01円単位とする」という設計とすれば、「1.01円」を「101」と表すことが可能となり、整数型で計算できるようになります。

また、プログラム言語が任意精度型(javaで言うとBigDecimal型)の変数を用意している場合は、その型を使用することで丸め誤差の発生を防ぐことができます。
なお、COBOLの場合は丸め誤差が発生しないので、COBOLで小数点以下の項目を定義する場合は任意精度型であると考えて良いです。

2.中間結果を格納する領域の桁数不足による切り捨て発生

複数の四則演算を行って最終的な結果を得る際、中間結果を格納するための領域が必要になります。
もちろん、その領域が自分で定義した整数型の変数だったりすると、その時点で切り捨てが発生し、誤差が発生してしまいます。

このようなケースはレビューをすれば一目瞭然なのであまり心配はいらないのですが、問題なのはその中間結果がコンパイラにより暗黙的に用意される場合です。
具体的に言えば、COBOLでCOMPUTE文を使うような場合に問題になります。
基本的には、乗算を除算よりも先に行う、というのが誤差を防ぐための方法になりますが、中間結果の桁数の仕様を把握した上でそのような対処法を採用するのが望ましいです。
中間結果の桁数はコンパイラを用意しているベンダー毎で異なるので、詳しくはベンダーが用意しているマニュアル等で調べる必要があります。

例えば、COMPUTE文の中間領域が小数点以下0桁(コンパイラが暗黙的に設定)、最終結果を格納する領域が小数点以下0桁(プログラマが明示的に定義)である場合、以下のような計算結果になります。

・正しい計算

  123456円の消費税8%
 →123456円 * 1.08
 →133332.48円
 →133332円
  (小数点以下切り捨て)

・COMPUTE文で問題のある計算順

  123456 / 100 * 108
 →1234 * 108
  (下2桁が意図せず失われる)
 →133272

・COMPUTE文で問題のない計算順

  123456 * 108 / 100
 →13333248 / 100
 →133332
  (下2ケタを切り捨てる)


金額計算を行う場合、誤差が生じると重大な障害を生み出しかねません。
小数点以下の計算は特に誤差が生じやすく、上記で述べたことも実際のシステム開発で障害になりやすいポイントです。
多くの場合は、開発者のプログラミングの知識不足により小数点以下の計算の誤差が発生するので、そのような障害を少しでも減らしたいという思いで今回の記事を書きました。

これからも、開発者の役に立てるような記事を書いていきたいと思います!

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